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1、頭痛とは?

頭痛」は、その文字通り頭が痛い事ですが、頭痛を知らない人はいないでしょう。それほど頭痛はとても身近なものなのです。

 頭痛を辞書で引くと「頭の痛み」の他に、「心配」や「心痛」が出てきます。と言う事は、色々なストレスがかかった時も頭痛として感じていると言う事です。借金を抱え首が回らなくなったら頭は痛くなるでしょう。また、心理的なもの意外でも、熱が出たり風邪を引いたり、沢山のお酒を飲んだ後にも頭痛を感じた事があると思います。このように今までの人生の中で頭痛を経験しない人はいないでしょう。

 しかし、病気や医学の中では、頭痛は重大な病気の前触れであったり、死に至る可能性のある大変な病気の初期症状でもあります。 この意味で、頭痛は病気の診断の中で重要なサインなのです。

 頭痛を訴え外来を受診される患者さんはとても多く、みな一人一人大変な思いをしています。「頭痛持ち」という言葉があるくらいです。頭痛には、原因の良くわからない頭痛や偏頭痛、筋緊張性頭痛などさまざまなものがあります。 その中には、原因がはっきりしていて直る頭痛も少なくありません。

2、治る頭痛

 最も多くの方が経験する頭痛の中に緊張型頭痛があります。 圧迫されるような、締め付けられるような頭痛です。 一般にはストレスなどの心因性の背景があって起こり、大きな病気とは関係がありません。緊張型頭痛の中に頚性頭痛があります。これは、首の骨の老化(若くてもなるので老化は失礼と思いますが)で首から出る神経が圧迫されて起こる場合があり、このような頭痛は圧迫を取る手術で治ります。

 また、偏頭痛は、若い女性に多く、目がチカチカしたり、ジグザグした模様がキラキラシテ見えた(閃輝暗点と言います)後に片側どちらかの頭痛が起こるものです。決定的な治療法がないと言われてきましたが、最近良い薬が出てきて、治る可能性が出てきました。

 三又神経痛は頭痛と言うより顔の痛みです。片側の前頭部から顔にかけて発作的な激痛が起こります。 歯磨きで歯ぐきを触ったり、顔を洗う時ほほを触ったりする事で発作が誘発される事が多く、ひどくなると歯磨きが出来ない、顔を洗えない、髭を剃れないなどと訴えてくる事が多い病気です。 これは中年以降に多く、多少老化して伸びてきた頭の血管が三又神経を圧迫する事によって起こります。 手術によって神経に触っている血管の圧迫を取り除く事によって劇的に治る病気です。 悩んでいる方は一度相談してみましょう。
3、逃せない危険な頭痛

 ■クモ膜下出血

救急医療が進んだ現代でも、クモ膜下出血は一度発症すると、手術も出来ず死に至る可能性の高い重大な病気です。 手術可能な例は完治できる場合が多いのですが、手術さえ出来ない重症例が少なくないのです。クモ膜下出血、脳動脈瘤破裂によって起こります。いったん破裂した動脈瘤は必ず再破裂を起こし、破裂するごとに重症になっていきます。初回発作は頭痛のみの場合が多く、この段階で治療すれば完全復帰が大いに期待できます。

クモ膜下出血の頭痛に判断は簡単で、「今まで経験のない突然の頭痛」が起こったとき、クモ膜下出血の頭痛を強く疑わせます。この痛みは「突然ハンマーで殴られたようだ」などと表現されます。 このような頭痛を自覚したらクモ膜下出血と思って精密検査を受けなければなりません。 このような激しい頭痛でも発作時が最も強く、我慢していれば徐々に痛みは和らぐため、この時しか診断治療できるチャンスはないのです。 再発作が起こり、意識がなくなったりして重症となってからでは治療のチャンスはありません。 生死にかかわる最も重要な頭痛はこのクモ膜下出血の頭痛なのです。

脳梗塞

クモ膜下出血の頭痛の次に危険なのは脳梗塞の前触れの頭痛です。 ただし、死んでしまいそうに胸が苦しく、重症感があり、心筋梗塞の前触れである狭心症とは違い、脳梗塞の前触れには「一過性脳虚血発作」があります。この時も軽い頭痛を伴う事があります。「めまい」「目のかすみ」「半身の脱力やしびれ」などが一時的にでもあった時には、脳梗塞の前触れである一過性脳虚血の可能性が高いと言えます。

 脳梗塞になると半身麻痺や言語障害など社会生活に重要な支障を及ぼす大変な症状を残してしまいます。脳梗塞の大きな発作をよぼうするためにも、ちょっとしたサインを見逃さず精密検査を受けるようにしましょう。

 その他危険な頭痛

「脳腫瘍」や頭の中に血がたまってくる「慢性硬膜下血腫」なども頭痛が初期症状であることが少なくありません。しかし、これらは、頭痛がだんだんひどくなってくる事、また、別な症状を伴ってくるので見逃される事はありません。現在では、CTMRIなどでの危険のない診断が可能です。

高血圧

日本の3大死因に数えられる脳卒中、がん、心臓病は、従来成人病と言われてきました。

これらの病気は、最近生活習慣に深くかかわって入る事が解ってきており、生活習慣病と呼ばれいます。 脳卒中には高血圧、糖尿病が特に関係しています。高血圧に伴う頭痛は朝起きたときに自覚し、起き上がると軽くなる頭痛です。高血圧そのものが問題と言うより脳卒中やその他の命にかかわる重大な病気の原因として危険です。

4、おもしろ頭痛

氷水やアイスクリームを食べた時、ツーンとする頭痛を経験した事があると思います。これは「アイスクリーム頭痛」と呼ばれる頭痛で、喉の神経が刺激されて起こるもの病気ではありません。

また、稀ですがホットドック、ハムやベーコンなどを食べた時、頭痛を訴える人がいます。 肉のあかみを出すために加えられた亜硝酸によるものです。亜硝酸は狭心症の治療に用いられるもので血管を拡張させます。この血管拡張によって頭痛が起こるものです。これは「ホットドッグ頭痛」と呼ばれています。

中華料理を食べて20〜30分してこめかみや顔に圧迫感やズキンズキンとした痛みを感じ、首や方に燃えるような感じを訴える人もいます。 これは中華料理に大量に使われえる調味料グルタミン酸ナトリウムによるものです。これらはいずれも病気とは関係ない頭痛です。

5、最後に

初めにも言ったように、頭痛は誰もが経験するポピュラーな症状です。その多くは心配

ないのですが、命に関わる病気の前触れである場合もあり、注意が必要です。 一般には、過去に経験のあるいつもの頭痛、慢性の頭痛は心配ないといっても良いでしょう。

 しかし、過去に経験のない急に起こった頭痛、急性の頭痛は、命に関わる病気の前触れであり危険な場合が多いので、すぐに受診して精密検査を受けましょう。 又、子供は頭痛を訴える事が少なく、その分、子供が訴える頭痛は、大事であると言えます。 放置せずにすぐに診てもてもらうに心がけましょう。